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社会心理学とWebマーケティング【前編】

世の中にはさまざまな心理学のカテゴリーがありますが、私は「社会心理学」が特に好きです。その理由は、理論がシンプルであり、マーケティング活動やコピーライティングに容易に活用できるからです。今日は、社会心理学について理解を深め、その活用方法を2回に分けて探っていきたいと思います。


社会心理学とは?


社会心理学についてChat-GPT4oに問いを出したら以下の答えが来ました。

Q:社会心理学について、誰にでもわかりやすい内容で300字以内で説明してください。

A:社会心理学は、人々が社会の中でどのように行動し、影響を受けるかを研究する分野です。例えば、他人の意見や行動が私たちの態度や行動にどう影響するか、集団内での役割やリーダーシップがどのように機能するか、また偏見やステレオタイプがどのように形成されるかを明らかにします。これらの理論や研究結果は、マーケティングや広告、政治キャンペーンなどで応用され、人々の行動を効果的に変えるために利用されます。社会心理学は、私たちの日常生活や社会の仕組みをより深く理解し、より良い人間関係や社会の構築に貢献する学問です。

Chat-GPT4o

ちょっとわかりづらいですね。
この内容を私なりの解釈にすると、「社会心理学は誰にでも(社会全体に)当てはまる、その後の行動に大きく影響を与えるアプローチ方法」だと考えております。

心理学の理から社会心理学を紐解く


そもそも心理学とは、ヒトの「認知(インプット)」と「行動(アウトプット)」に影響を与えるアプローチを指し、社会心理学は、小さな認知(インプット)で大きな行動(アウトプット)を引き出す手法です。

また「社会(ソーシャル)」と命名されている理由の一つは、アプローチにおいて使われる「認知(インプット)」が対象者の属する社会や文化に深く結びついているためです。

その結果、行動(アウトプット)は多くの場合、当たり前だと錯覚されるようなステレオタイプ(多くの人に浸透している先入観や思い込み)によって引き起こされるため、数ある心理学の中でも影響力が強い心理学だと言えます。

社会心理学といえばロバート・チャルディーニ


社会心理学を一気に世の中に知らしめた本といえば、ロバート・チャルディーニの『影響力の武器』です。

この本の背景には、チャルディーニの実地調査と経験があります。特に興味深いのは、彼が一時的に詐欺師やセールスマンの集団に潜入し、彼らがどのように人々を説得し、影響を与えるかを直接観察したことです。

チャルディーニは、こうした現場体験を通じて、説得のメカニズムとその効果を深く理解しました。

そのため、彼のまとめた『影響力の武器』は〝説得の科学〟であり、悪用されれば社会に大きな影響を与える〝負のテクニック〟となりかねないものです。

チャルディーニが見つけた、説得の6つの原則


彼は自身の実体験から〝説得の6つの原則〟(返報性、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性)を体系的にまとめました。

この原則について、1つずつ活用方法とあわせて紹介します。

1. 返報性(Reciprocity)

多くの人は、何かを受け取ったときにお返しをしたいと感じます。
この行動原則は、ランディングページ(LP)での悩み訴求(厳しいアプローチや辛くなる現実を提示した後)において効果的で、「ご安心ください」といった心情に寄り添うアプローチや、「あなたのために〜」というフレーズから始まるコピーを提示することで、この原則が無意識に発動します。

2. 一貫性(Consistency)

多くの人は、一度行動や態度を示すと、それを一貫して続けたいと感じます。
この行動原則は、小さなコミットメントを得てから大きな購入を促す戦略で有効です。
例えば、ニュースレターに登録させた後に商品購入を促す方法や、広告コピーで「最初のステップは簡単です。今すぐ登録!」といったフレーズを使い、一貫した行動を誘導することができます。
また、簡単なアンケートやクイズでエンゲージメントを高め、その後のオファーにつなげる方法も一貫性の法則に基づいています。

3. 社会的証明(Social Proof)

多くの人は、他人が行っていることを自分も行いたいと感じます。

この行動原則は、顧客のレビューやインスタグラマーを活用して、他の人々がすでに満足していることを示すことで効果を発揮します。
また、広告コピーで「多くの人が愛用しています」や「1,000人以上の顧客が満足」といったフレーズを使うと、説得力が増します。
ランディングページにおいては、レビューや評価、顧客の声を強調し、信頼感を醸成することが重要です。また、有名タレントを使ったPRも、社会的証明を引き出す効果的なアプローチといえるでしょう。

4. 好意(Liking)


多くの人は、好意を抱く人(好きな人)から影響を受けやすくなります。
この行動原則は、社会的証明と類似するところもあり、有名人やインフルエンサーを起用して、ブランドの好感度を高めたり、販売者側や創業者のストーリーを紹介し、親しみやすさを演出するアプローチも好意を引き出しやすくなります。

5. 権威(Authority)

多くの人は、専門家や権威ある人物の意見に従う傾向があります。
この行動原則は、「私は専門家です」といった肩書きや経歴を見ただけで、その人からの情報を深く調べずに信用してしまう特性を利用したもので、詐欺師が頻繁に使うテクニックでもあります。
そのため、広告コピーで「医師が推薦する」や「専門家が認めた」などのフレーズを使用することや、ランディングページで資格や認定、メディア掲載実績を強調することは、信頼性を高める有効な方法であり、この行動原則に基づいたアプローチといえます。

6. 希少性(Scarcity)

多くの人は、欲しいものや自分が保持しているものが希少であるほど価値が高まると感じます。
この行動原則は、限定オファーや在庫の少なさを強調して、緊急性を煽ったり、ランディングページでカウントダウンタイマーや「残りわずか」などの要素を追加し、購入を促すアプローチをすると時間的な制約とあわせて希少性を引き出しやすくなります。

このように、チャルディーニの6つの原則は、広告やWebマーケティングにおいて強力なツールとして機能します。

これらを効果的に活用することで、ユーザーの行動を促進し、コンバージョン率を向上させることができます。

もっと科学的なアプローチをするには?


ここまでの説明は、よくある心理学手法を紹介する記事と変わり映えがありません。

しかし、私たちはもう一歩先に進み、社会心理学を使ったアプローチを科学的・定量的に捉え、LPOにおいてPDCAサイクルを回す手法を考え出し、【意思決定モデル】を開発しました。

次回は、この【意思決定モデル】について、今回深掘りしたチャルディーニの6つの原則とあわせて紹介していきます。

またロバート・チャルディーニのチャルディーニの6つの原則について深く学びたい方は『影響力の武器』を読むことをオススメします。(マンガ版もありますよ)

それと、今回ご紹介した社会心理学を用いてランディングページ(LP)を改善するサービス「アジャイルLPO」も提供しております。

ご興味のある方は、以下のリンクから詳細をご確認いただけます。